市民税課は、住民税の賦課決定をしている部署です。 市県民税の申告や確定申告の申告内容に基づいて住民税を計算し、5月~6月に送る税額通知書の発送業務のほか、市民の方の窓口対応や、月に1度税額が変わる方へ通知の発送などもおこなっています。
これまでの確定申告の相談会は、100名近くの利用者に、相談会場で2〜3時間ほどお待ちいただく状況でした。利用者はもちろん、職員にとっても負担が大きくなっていたので、これまでにも予約制の導入の議論はあったのですが、新しい仕組みを導入するまでには至っていませんでした。
しかし、新型コロナウイルスの影響でこの体制を見直すことが急務となり、2020年の5月に、今年度の確定申告の相談会の運用検討会議をおこないました。相談会を利用される年齢層は60〜80代が大部分を占めるため、最初は電話予約で受付を考えていました。ただ、確定申告の期間は、3,000人以上の方が利用されるので、「電話で先着順」という方法をとると、申し込み開始日に申し込みが殺到する危険性や、予約日が口頭確認となりトラブルになる可能性、対応する人員確保の問題もあり、実現が難しいのではないかという結論に至りました。そのことから、「オンライン予約」システムを導入したいと検討しはじめました。
国のコロナ関連の補助金を利用し、財政負担なく導入をするため、導入までの残り時間が限られていました。それらをふまえてこちらの条件に合う会社を複数調べて比較検討しました。
STORES 予約 を選んだ理由はいくつかあるのですが、まずわかりやすくて操作がしやすいシンプルな見た目です。 また、個人情報を取り扱うので、秘密保持契約がとりかわせるという点が安心できました。さらに電話やチャット、Zoomなどサポートが手厚く、導入までの不安の解消や、万が一の場合に早急な対処ができるため STORES 予約を選びました。
また、市民税課では準備期間を含めて3ヶ月ほどの利用予定でした。このような短期間の利用に合わせた契約ができるというのが最後の決め手になりました。(※ STORES 予約 で有料プランを利用する場合の最低利用期間は3ヵ月)
確定申告の相談会予約は、オンライン予約か、往復葉書予約の2つです。オンライン予約の場合は、利用者が確定申告の相談会の予約をすると、確定メールが届きます。相談会の前日には、STORES 予約 の機能を使って、リマインドメールを自動で送る設定にしています。相談会の当日は直接会場にお越しいただき、その場でメールか往復葉書を見せていただいて、職員が番号札を配り、その後空いているブースで相談していただくという流れです。
オンライン予約ができない方は、往復葉書を使って予約をいただくようにしました。往復葉書でいただいた予約申込みは、私たちの方で STORES 予約 の予約台帳に入力しています。 往復葉書予約かオンライン予約かの区別ができるように、それぞれ入力ルールを設けることで予約方法が異なる利用者の情報を一元管理できるように工夫しています。
管理者画面はシンプルで操作しやすいと思います。予約台帳の記入も、すぐに操作できるほど簡単でした。予約日付チェックもわかりやすく、入力の項目も管理者側でカスタマイズでき、アンケートを追加できることも便利です。特に予約の枠の変更なども操作しやすいので、今のところ使っていて不便がないです。
予約制を導入して良かったことは、利用者の待ち時間の減少です。新型コロナウイルスが拡大する前は2〜3時間待っていただくこともありました。しかし予約制を導入してからは、お待ちいただくことになってしまった場合でも、20分~30分ほどになりました。お越しいただいてから、相談時間を入れても多くの方が1時間以内で申告を終えることができました。
導入前は、相談会場で100人以上の方にお待ちいただいていましたが、予約制を導入してからは、これまでの約10分の1に緩和できました。来場者数の平準化を図り、会場内の長時間滞在を防ぐことで新型コロナウイルス感染症の感染リスクを低減できたと思います。
これまでのように多くの方にお待ちいただく状況だと、職員も「急がなければ」という大きなプレッシャーを感じていたのですが、予約制にすることで少し気持ちの面でも負担が減り、さらに効率よく対応ができています。
確定申告の相談内容には、市役所では受付できず、税務署で相談いただくものがあります。ここに関して、予約の入力フォームにも注意書きを掲載することで、利用者に改めて周知できたという点が良かったです。例年に比べ「これは市役所では受付できないので、税務署でお願いします」とその場でお伝えすることが減りました。これは予約制を導入しての、予想外の効果でした。
今回が初めての予約制導入だったので、周知は徹底しました。メインは、茅ヶ崎市の広報紙やホームページです。その他にも記者発表、商工会議所が発行しているニュースペーパーに記事を掲載、茅ヶ崎市の公式LINEで予約受付開始の前日にお知らせを配信、さらにエレベーターホールの電子掲示板、市内路線バスの車内のデジタル画面にも掲示しました。また、周知の方法として、文章だけでなく予約ページに遷移する2次元コードも作成し、かんたんに予約できるようにしていました。「聞いていなかった!」という方が少しでも減らせるようにということは重視していました。
相談会が終わった後に、利用者から「この予約制すごく良いよ」「来年もやってほしい」「コロナに関係なく続けてほしい」とよく声をかけていただきました。利用されるのは60代から80代の方が多いのですが、想像以上にオンライン予約をしてくれる方もいました。オンライン予約は3割あれば良い方かなと思っていたのですが、今回はオンライン予約が5割、往復葉書が5割となった結果に驚きました。
申告の際には、源泉徴収票や控除の証明書などの必要書類を忘れてしまう方もいらっしゃいます。これまではせっかく来ていただいても受付できないこともありました。しかし、予約の入力フォームやリマインドメールでも、当日の持ち物をご案内することができたので、以前より忘れ物が少なくなり、利用者からのレビューでも「リマインドメールが嬉しかった」という声をいただきました。
まさかレビューまで書いていただけると思っていなかったので、驚きました。高評価をいただけてありがたいです。これまで申告会場の利用者から直接声を聞くということがなかったので、良かったと思います。
相談会が終わって「やってよかった」というのが率直な感想です。予約制の導入は、利用者の方や職員にとってもwin-winだと思います。ただ、今後はオンライン予約ができない方に対しどう受付をしていくかというところが課題です。
これからは予約制を定着させていきたいという思いがあります。今回は初年度でうまく進まない点もあったため、今後はスムーズにしていきたいです。また、当日の受付をシステム化できればより効果が大きいと感じます。
また、予約制に限らず、ICTにも注力していきたいと思っています。実は市民税課では一昨年くらいからRPA(※)を導入しており、時間外業務などを大幅に削減しています。市民の利便性はもちろん、職員の負担も軽減できる部分もあると思うので、このような取り組みをどんどん進めていきたいです。
(※)RPA:Robotic Process Automationの略。業務効率化・自動化を目指した仕組み。
茅ヶ崎市役所市民税課では、住民税の賦課決定をはじめとし、
市県民税の申告や確定申告の申告内容に基づいて住民税を計算する業務や窓口業務をおこなっています。
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